先日、名古屋市で行った、『幸せな自由人セミナー in 名古屋』での話。
セミナー後の懇談会で、
「稲津さん。受け入れるって何でしょう?」
と唐突に質問してきた、30代くらいの女性。あまりに唐突だったので、
「どういうこと?」
と聞いたら、こんなことを言われました。※話の内容は、本人の承諾を得てブログに掲載しています。
「ある本を読んでいたら、『受け入れる』ことが大切と書いてあったので、実践しようとしたんですが、どうしてもその価値観を受け入れられないんです。どうしたら良いでしょう?」
簡単に言うと、このような内容でした。
あなたは、『受け入れる』とは、どんな事だと思っているかな?
「無条件で相手の要望通りにすること」
「相手の言う通りにすること」
「自分が我慢すること」
「自分より相手を大切にすること」
「嫌々すること」
これ以外にも色々な意見があるかもしれないね。
もちろん、人の捉え方や感じ方は人それぞれだから、法律や条例、マナーに違反していなければ、どれが良いか悪いかなんてないんだよ。
だけどね、幸せな自由人が考えている『受け入れる』というのはね、
自分の価値観を尊重しながら、相手の価値観も尊重して、相手の意見を理解してあげる!
ってことなんだよ。
決して、自分を否定してはいけないし、相手も否定してはいけない。ただ単に相手の考え方や感じ方を理解してあげればいいんだよ。これが幸せな自由人の受け入れ方なんだ。
少し分かりづらいかな?
じゃあ分かりやすいように、私の例で話をするね。
今から8年前、35歳でセミリタイアをした時の話なんだけど、大学では心理学を学んだ経験から、心理学の基になった哲学を勉強したくて、インドネシアに行ったのね。
そして、それから数年間、1年の半分くらいはインドネシアで過ごしていたんだけど、インドネシアの人の多くは、食事をするときに箸はもちろん、フォークも使わないんだよ。
※スプーンはスープを飲むときだけ使います。
日本人からすると、汚いし行儀が悪いなぁって思うよね。
でも本人たちが良いならいいよねっと思っていたんだけど、あるときインドネシアの友人がこんな事を言ったんだ。
「HIDE。前から思っていたんだけど、何で食事するときに道具を使うの?汚いし行儀が悪いから止めた方がいいよ!」
「えっ..逆でしょ.. ( ? _ ? )」
と言ったら、
「何言ってるの?食べ物って大切なものなんだから、汚いもの触るみたいに道具を使わないものだよ。それにその箸はHIDEが洗ったんじゃないでしょ?じゃあ何で綺麗だってわかるの?自分の手だったら、いつ手を洗ったかわかるから、いつ洗ったかわからない箸を使うより、手で食べた方が衛生的なんだよ」
すごい価値観だけど、何となく納得してしまうよね。でも日本人だから手で食べるのには抵抗があって、未だに箸を使っているんだけどね!
興奮しすぎて、話が少し逸れました...
何が言いたいのかというと、こういう事。
私は日本人だから、手で食べてはいけないという価値観があるけれど、インドネシア人の友人は逆に道具を使って食べてはいけないという価値観があるんだよね。
その異なる価値観を否定することなく、文化の違いを理解してあげるということが、受け入れるって事なんだよ。
だから受け入れるというのは、自分の価値観を曲げることでも、相手の価値観を曲げることでもなくて、価値観の違いを理解してあげるということなんだ。
決して、
「無条件で相手の要望通りにすること」
「相手の言う通りにすること」
「自分が我慢すること」
「自分より相手を大切にすること」
「嫌々すること」
ではないんだよ。
自分の価値観より相手の価値観を尊重し過ぎると、自信が無くなっていくよ。
自分の価値観を相手の価値観より尊重し過ぎると、傲慢になっていくよ。
一番良いのは、自分の価値観と同じくらい、相手の価値観を尊重することなんだ。
これが幸せな自由人の受け入れ方。
少し混乱している人もいるかもしれないけど、時間をかけて考えてみて。そうすれば何を言いたいのかわかってもらえるかなと思います。
ちなみに話は戻るけど、その友人はよくお腹を壊すから、たぶん手で食べているせいだと私は思っているけどね(笑)
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