『いったいお金はいくらあれば、満足して幸せになれるのだろう？』
多くの人の場合、お金がないと生活ができなくなる。つまりお金は生きていくのに、とても重要なものなのだ。
もちろんお金さえあれば、幸せになれるとは思っていない。お金よりも大切なことの方が多いのが人生だ。
でも昔の私は、お金があれば幸せになれると信じていた。
私は３１歳のときに、メンターのジャックと出会い、『人間関係・お金・時間・健康』の４つの自由を手に入れて、『幸せな自由人』になるための知識や知恵を学んだ。
そして３２歳のときに、ジャックに教えてもらった方法で起業をして、３５歳のころには経済的自由人になった。
ちょうどその時は、会社を７社所有しており、支店も北海道から沖縄まで全国に１１支店あり、かなりの社員数を抱えていた。
昔は経済的自由人になれば、欲しいものは買えるし、行きたいところにはすべて行けるから、幸せになれるものだと思っていた。だからお金が欲しかったのだ。
でも経済的自由人になってみて、ある事に気づき、愕然としてしまった。
欲しいものは何でも買えるし、行きたいところには行けるだけのお金は充分にある。でも私は忙しすぎたので、欲しいものをネットで買うのだが、使う時間がないので飾っておく。行きたいところには行けるだけのお金はあるのだが、休みがまったくない。
その頃のわたしは、いつも考えていた。
『お金は充分にあるのに、なぜ幸せになれなかったのだろう？』
そしてその答えを知るために、Skypeでジャックに理由を聞くことにした。
「HIDEは、お金からは自由になったけれど、人間関係と時間からは自由になっていないよね。だから前にも言ったと思うけど、『人間関係・お金・時間・健康』の４つすべての自由を得ないと、『幸せな自由人』にはなれないんだよ。簡単に言えば、HIDEはバランスが悪いんだ。だから幸せにはなっていないんだよ」
ジャックのいう事はもっともに感じた。
私はお金は充分にあったが、毎日が忙しくて自由な時間はなかった。社員も多くなっていたので、人間関係での悩みもあった。
そこで私は、全７社のうち６社を売却または後進に譲り、『人間関係・お金・時間・健康』の４つのバランスを取るために、海外に移住をした。
正確に言えば、移住というより観光ビザの期限がきたら、一度日本に帰り、また数日で海外に飛び出すという生活だった。
その海外生活の中で、ご縁があり、大学の客員講師になり、僧侶になることになったわけだ。
そして『人間関係・お金・時間・健康』の４つのバランスを取り、ようやく『幸せな自由人』になることができた。
いまは故ジャックの意志を継いで、幸せな自由人になるための知識や知恵を教えているのだが、その中で、このような質問を受けることがある。
「HIDEさん。いくらお金はあれば良いんですか？いくらあれば自由になれますか？」
正直な話、いくらお金があれば良いかは、その人の理想の生活がどんなものなのかによって変わるものなのだ。
ただお金に執着しすぎると、お金があるのに不幸せな人生を歩んでしまうことになりやすい。
だからお金は、いくらあれば良いかではなく、
『やりたい事を、やりたい時に、やりたいだけやれる』分だけあれば良いのだ。
あなたはどんな生活が理想だろうか？ その生活をするのにお金はいくら必要なのだろうか？
そして『人間関係・お金・時間・健康』の４つのバランスは整っているだろうか？
【 稲津秀樹のプロフィール 】
職業：僧侶・起業家。
趣味：海外旅行・スキューバダイビング・瞑想・読書。
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