本当の自分は、どこにあるのだろう？
むかし『自分探し』なんて言葉が流行っていたよね。
本を読んだり…ひとり旅したり…あやしいセミナーに参加したり…。
自分探しをしていた人は、自分を見つけられたのかなぁ〜。
たぶん、見つけられていないと思う。
なぜなら本当の自分は、本の中に隠されていないし、旅先で出会うこともないし、初めて会ったセミナーの講師に分かるわけないから。
本当の自分と言っている時点で、見つかるわけがないんだよ。
だって本当の自分を探すってことは、自分の中には本当の自分がいないってことでしょう？
自分が本当の自分でないとしたら、自分は偽物なの？
自分探ししていた人は、今の自分を認めたくないんだよ。今の環境にも満足していない。だから、
「こんなのは自分じゃない。本当に自分はどこかにあるはずだ！」
と思うわけだよね。
でもね、本当の自分はあなたの中にあるんだよ。
そのままのあなたが本当の自分。
だけどね、自分の気持ちが分からなくなったり、昨日は「◯◯しよう！」と思っても、次の日になると「やっぱり止めておこう…」と思ってしまうことあるよね。
こんな日々が続いて、いつの間にか、歳をとっているんだよね。
で、また迷う。
「このままで良いんだろうか？」と。
そして次の日に、「今更、もう遅いよね…」と思っちゃうんだよね。
その繰り返し。
自分探しなんてしなくても良いんだよ。
本当の自分は自分の中にあるんだから。
もし自分の中に見つからないとしたら、それは『観念』に隠されているだけ。
まだ観念があまり身についていなかった、幼児から小学低学年のころは、きっと自分が何をしたいか、どんなことが好きかは分かっていたはずだよ。
でもね、親や兄弟、学校の先生や友人から教えられた観念が、本当の自分を見つけられないようにしているだけなんだ。
例えば、私が年長か小学１年生のころ、スーパーで売っているチョコレートを欲しいと母にねだったんだけど、ダメと言われたんだよね。
でも諦められずに、駄々こねていたら、スーパーで平手打ちされた思い出があるんだけど、その時に私に身についた観念は、
『誰かに無理と言われたことは、すぐに諦めるべきなんだ』
というもの。
今はもう大人だから、当時のチョコレートを買うお金もなくて、スーパーの中でお金がないからダメと言えず、平手打ちするしかない母の気持ちはよく分かる。
でもこんな風に、観念って身についていくもの。
あなたの中も、いろいろな観念があるよね。
「お金はすぐになくなるから、節約しなくてはいけない」
「お金のことを話すのは、はしたない」
「専業主婦なんだから、旦那に遠慮しなくてはいけない」
「自分のやりたいことをしてはいけない」
「やりたい事で生活なんてできない」
「学校はいくのが当たり前」
「みんなと同じではいけない」
「自己主張してはいけない」
「自分の気持ちを言ってはいけない」
「大人は夢を諦めて、現実を見なければいけない」
「自分にできるはずがない」
「みんなと仲良くしなくてはいけない」
こんな観念は、誰でも少なからず持っているでしょう？
でもね、「◯◯でなければならない」「◯◯であるべきだ」という観念は、もともとあなたの価値観ではなくて、誰かから教えられた観念なんだよ。
だからすべての観念を一度、「本当にそうなの？」と自問自答してみよう。
そうすれば、観念の中の本当の自分の気持ちに気づくことができるよ。
ただ自分勝手にすれば良いって訳ではないからね（笑）
【 稲津秀樹のプロフィール 】
職業：僧侶・起業家。
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