不安症・恐怖症とは何だろう?



不安や恐れは、誰もが経験する『神経質・心配・困惑』の感情で、不安や恐れは本来、脅威やストレスに対する正常な反応で、自分を守るための重要な自己防衛機能(自我防衛機能とも呼ぶ)なのです。

しかし過度またはコントロールできないほどの不安や恐れは、日常生活に支障をきたしてしまうのです。

そこで本ページでは、カウンセリングで克服することができ、不安や恐れから起こる代表的な不安症と恐怖症をご紹介いたします。

【社交不安症(社交不安障害):SAD】

他者に注目されることや人前で恥ずかしい思いをすることに恐れを感じ、他者と話すことだけではなく、他者が多くいる場所(電車・バス・繁華街等)に強い不安を感じてしまうのが、社交不安症(社交不安障害)です。
※不安の高まりによりパニック発作や赤面症、手足の震えを起こすこともある。

原因としては、過去の失敗の記憶や恥ずかしい思いをした記憶などがきっかけとなることが多いのですが、子どもの場合は自己否定から起きり、不登校や引きこもり、ニートになる場合もあります。

また自分でもそんなに不安に感じる必要はないと分かっている場合も多いのですが、その気持ちをコントロールするのが難しいという特徴があり、不安や恐れからの防衛反応として外出することや他者と会うことを避けるようになることもあります。

【全般不安症(全般性不安障害):GAD】

仕事のことや家族のことなど生活の中で漠然とした不安や恐れを慢性的に持ち続けるのが全般不安症(全般性不安障害)
学校のことや家族・友達のこと、生活上のいろいろなことが気になり、極度に不安や心配になる状態が半年以上続きます。
不安だけでなく、落ち着きがない、疲れやすい、集中できない、イライラする、筋肉が緊張している、眠れないといった症状もみられます。


全般性不安障害とは、生活の中で漠然とした不安や心配を慢性的に持ち続けてしまう疾患です。全般性不安障害の患者か抱える不安は、持続的でかつ、不安と感じる対象に不釣り合いな程過剰である場合が多く、本人がその不安の感情をコントロールできないのが全般性不安障害の特徴なのです。その様な不安の気持ちが継続的に認めることから、体も継続的に緊張をしている事があり、身体的に疲れやすかったり、頭痛や肩こり、発汗などの症状を認める事があります。


社交不安障害やパニック障害のように、不安となる感情が誘発される場所や状況が限局しているのに対し、全般性不安障害は不安を感じる範囲は非常に広く、日常に起きる生活のすべてを対象としています。また、全般性不安障害の患者さん本人自身も、どうしてその事柄に対してここまで不安や心配が強くなってしまうのか、分からず余計に苦しんでしまう疾患なのです。

とくに、全般性不安障害の病状の初期には、不安の書状が日常生活のあらゆる所に散らばって出現するために、「そういう性格」として病的な不安とは受け取られない事が多く、身体症状やうつ病、さらには、他の不安症である、パニック障害や社会不安障害も併発してしまうこともあるのです。

全般性不安障害の原因ははっきりしていませんが、全般性不安障害になりやすい性格としては、心配性、ネガティブ、自身がない、完璧主義等が挙げられており、生物学的には脳内のセロトニンの分泌が関係している点や、遺伝性についても指摘されていますが、まだはっきりとはしておりません。元々の性格も相まって、気づかれにくいという点も注意すべき特徴であると考えられます。

この様な病状の経過の為に、周りからは全般性不安障害の症状が十分に理解されず、時には症状を訴えても相手にされずに、結果として本人が我慢しすぎたりしてしまうこともあるので、全般性不安障害かもとお悩みの方は医療機関へお早めに是非ご相談くださいませ。

【パニック症(パニック障害)】
パニック発作が繰り返し生じることで、将来の発作に対して過度の不安を覚えるようになったり、発作を引き起こす可能性のある状況を回避するための行動変化がみられたりします。 パニック発作では、胸の痛み、窒息感、めまい、吐き気、息切れなどの症状が生じることもあります。
パニック障害においては、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」という特徴的な症状が現れます。
まず「パニック発作」ですが、パニック障害ではその時の状況などに関係なく起きる「予期しないパニック発作」を繰り返します。「パニック発作」とは、突然激しい不安や恐怖に襲われて、動悸がする、めまいがする、汗がふきだす、身体が震える、息苦しい、胸が痛い、吐き気がする、気が遠くなるなどの症状が起き、これらの症状により自身が死んでしまうのではないかと思うほどの恐怖を感じることがある状態です。しかし、症状はすぐに消失し、検査でも異常はみられません。「パニック発作」は心筋梗塞などの症状によく似ているため、循環器科や呼吸器科や消化器科を受診することになります。また、死にそうだと訴えるため救急車で病院に運ばれるケースも少なくはありません。しかし、どんなに検査しても異常が見当たらない場合は不安障害が疑われます。
さらに、「パニック発作」は繰り返し生じるので、発作が起きていないときでも、また発作を起こすのではないかと心配するようになります。そのような状態を「予期不安」と呼びます。
また、いつ発作が起きるかわからず、自分一人ではどうしようもないという強い不安のために、助けが得られない状況や場所にいることを避けようとする「広場恐怖」の症状も起きます。例えば、電車、バス、高速道路、トンネル、エレベーターなど逃げられない環境や、頼れる人がいなかったり、すぐに助けを呼べなかったりする状況では「発作が出るかもしれない」といった「予期不安」が生じて、外出できなくなり、徐々に生活にも支障が出てくるようになります。多くの「パニック障害」では、この「広場恐怖」も見受けられます。このような「広場恐怖」によって、さまざまな活動の場を避けるようになると、通常の社会生活を送ることが難しくなる場合もあり、うつ病を合併する懸念も生じます。

【強迫症(強迫性障害)】
強迫性障害では、「手を繰り返し洗い続ける」「火を消したか、執拗に確認する」「ドアのカギを何度も確認する」「階段数など気になった数や、頭に浮かんだ数字を数え続ける」など、不合理と知りながら一連の行動を再度完了して確認したり、つまらないことだとわかっていても過度にとらわれたり、無意味で過剰な行動を繰り返します。通常の日常生活において何度か確認するといった行動は誰でもよくありますが、「強迫性障害」は実際にはありえないことや状況に対するさまざまな不安があり、その不安を解消するために一見無意味で過剰と思われるような行動を繰り返し、「強迫観念」や「強迫行為」に支配され続け日常生活に大きな支障をきたすような病的な状態を指します。

【限局性不安症】

  • 高所恐怖症(高いところに恐怖を感じる)
  • 暗所恐怖症(暗いところに恐怖を感じる)
  • 閉所恐怖症(狭いところに恐怖を感じる)
  • 先端恐怖症(尖ったものや鋭いものに恐怖を感じる)
  • 動物恐怖症(特定の動物に恐怖を感じる)
  • 男性恐怖症(男性に恐怖を感じる)
  • 女性恐怖症(女性に恐怖を感じる)
  • 注射恐怖症(注射に恐怖を感じる)
  • 集合体恐怖症(小さな穴や斑点などの集合体に恐怖を感じる)
  • 嘔吐恐怖症(自分もしくは他者が吐くことに恐怖を感じる)
  • 雷恐怖症(雷に対して恐怖を感じる)
  • 渡橋恐怖症(橋を渡ることに対して恐怖を感じる)
  • 13恐怖症(数字の13に恐怖を感じる)
  • 4恐怖症(数字の4に恐怖を感じる)
  • 幽霊恐怖症(幽霊に恐怖を感じる)
  • ピエロ恐怖症(ピエロに恐怖を感じる)
  • 飛行機恐怖症(飛行機に乗ることに対して恐怖を感じる) など

【分離不安症】



当ページは、【リニューアル中】です。

期間は、4月6日(木)から4月12日(水)となります。

もう少しお待ちください。

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